桃のつぼみを落としています。その理由は?

桃日誌

和歌山もようやく春らしい暖かさになってきました。
左上の写真は桃のつぼみの様子です。少しピンクの部分が出てきているのがわかりますでしょうか。
今年は例年よりも早く花が咲きそうな予感です。

現在は、桃のつぼみを指でなでるようにして落としていく、「摘蕾(てきらい)」とよばれる作業を行っています。

写真に写っている桃の枝一本につけるのは一つの果実のみで、その他は、つぼみや花、小さい実の状態で落としてしまいます。

他の果実に使われる予定の栄養分を一つの果実に集中させる。
そうすることによって、より大きく、より甘い桃を収穫することができるのです。

また、植物というのものは開花するということに非常に大きなエネルギーを使うので、花が咲くまでのつぼみの状態で落とし、その消費を少なくするという意味合いもあります。

やはり桃は大きい方が美味しいですし、食べ応えもあり、商品としての価値が高いです。できるだけ大きい果実を、多く収穫したい、というのがどの桃農家も目指しているところだと思います。

すべての樹のすべての枝で膨大な量を落としていくので、収穫まではこの「落としていく」作業がかなりの割合を占めます。
非常に手間のかかる地道な作業ですが、桃づくりで一番といっていいくらい重要な作業です。

これからが忙しくなっていきます!

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